パキポディウム・ラメリー|マダガスカルヤシの魅力と育て方

a close up of a plant with white flowers

ODD GOOD PLANTのブログをご覧の皆様、こんにちは。今日はどうしても皆様にご紹介したい、一鉢の「塔」についてお話をさせてください。その名はパキポディウム・ラメリー(Pachypodium lamerei)。またの名を「マダガスカルヤシ」。無数の鋭い棘に鎧われた太い幹をまっすぐに天へと伸ばし、その頂きだけに椰子の葉を思わせる緑を放射状に広げる、まるで荒野にそびえる緑の尖塔のような姿をした植物です。まだこの一鉢に出会っていないあなたを、灼熱の島が育んだ孤高の造形美の世界へ、どうぞご招待させてください。

灼熱の島が鍛え上げた、孤高の造形

パキポディウム・ラメリーの故郷は、アフリカ大陸の東に浮かぶ孤島、マダガスカル。中でも南部から南西部にかけて広がる「棘の森(スピニー・フォレスト)」と呼ばれる、地球上でも類を見ない過酷な乾燥地帯が彼らの生まれ故郷です。雨季と乾季がはっきりと分かれ、痩せた岩場に強い日差しが容赦なく降り注ぐこの土地で、パキポディウムたちは幹の内部にたっぷりと水を蓄え、表皮を無数の棘で武装することで、乾きと外敵から自らを守る術を身につけてきました。あの荒々しくも美しい姿は、伊達ではなく、命を繋ぐための必然が生んだ造形なのです。分類上はキョウチクトウ科に属し、実は椰子の仲間ではありません。それでも「マダガスカルヤシ」という愛称で親しまれてきたのは、その凛と伸びる幹と天を突く葉冠が、南国の椰子の木に重なって見えたからなのでしょう。厳しい環境を生き抜いてきたからこそ宿る、静かな強さと孤高の気品。それこそが、この植物最大の見どころだと店主は思うのです。

まっすぐ育つ、未来のシンボルツリー

流通しているパキポディウム・ラメリーの多くは、まだ幹が短く可愛らしい姿をしていますが、その内側には途方もない生命力を秘めています。原産地では樹高18メートルにも達すると言われ、年月をかけて幹を太らせながらまっすぐに、時に枝分かれしながら燭台のようなシルエットへと成長していきます。ご自宅やお店の空間に迎えれば、何年もかけてゆっくりとその姿を変えていき、いつしか空間全体を引き締める堂々たるシンボルツリーへと育ってくれる。そんな長い時間を共に歩めることこそ、この植物ならではの醍醐味です。初夏の頃には、幹の先端から白く清楚な花を咲かせることもあり、中心の黄色がアクセントとなったその花姿は、荒々しい棘の塔とのギャップでいっそう愛らしく映ります。数ある塊根植物の中でも比較的丈夫で成長も早く、園芸店やホームセンターでも見かける流通量の多さから、「塊根植物、はじめての一鉢」としても心からおすすめできる存在です。

暮らしに迎える、灼熱の記憶を宿した一鉢

パキポディウム・ラメリーを暮らしに迎えるということは、あの過酷なマダガスカルの記憶を、そのまま室内に招き入れるということでもあります。何より大切なのは光。原産地の強い日差しを記憶した植物ですから、レースカーテン越しではなく、できるだけ直射日光がしっかり当たる窓辺や屋外の陽だまりに置いてあげてください。水やりは、生き生きと葉を茂らせる春から秋にかけては土がしっかり乾いたらたっぷりと与え、逆に葉を落として休眠に入る冬は乾かし気味を心がけると、乾季を生き抜く彼ら本来のリズムに寄り添うことができます。用土は水はけの良い多肉植物用の配合が相性抜群。そして忘れてはならないのが寒さ対策で、気温が下がる季節は5度を下回らない室内に取り込んであげることが、この個性的な姿を長く愛でるための一番の秘訣です。棘は鋭いので植え替えの際は手袋をお忘れなく、それすらも愛おしい付き合い方の一つになっていくはずです。

ODD GOOD PLANTで、あなただけの一本に出会う

言葉を尽くしてもなお語り尽くせない魅力を持つパキポディウム・ラメリー。同じ品種でも、幹の太り方や棘の表情、葉冠の広がり方は一本一本まったく違う個性を宿しています。写真だけでは決して伝わらないその存在感を、ぜひ店頭で直接、ご自身の目と手で確かめにいらしてください。あなたもきっと、灼熱のマダガスカルが生んだこの緑の塔に、運命的な一本を見つけてしまうはずです。ODD GOOD PLANTスタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ちしております。