アガベチタノタの種類は?白鯨や姫厳竜など特徴や見分け方を紹介!

ワイルドな見た目やスタリッシュな見た目のかっこよさから多くの人たちを虜にし、近年人気が急上昇している多肉植物がアガベです。
その中でも特に人気の品種と言えばチタノタになりますが、チタノタの種類一つとってもかなり種類が豊富で、どういった種類のチタノタがあり、どういった特徴があるのかをこの記事では紹介します。

アガベチタノタ(Agave titanota)とは?

アガベはリュウゼツラン科に分類される多年草の多肉植物になります。主な原産地はアメリカ南西部からメキシコ、中央アメリカ、コロンビア、ベネズエラ、カリブ諸島などで、アガベの種類は約300種類と言われています。アガベの名が認識されるようになったのは、1753年に植物学者のリンネ氏が、ギリシャ神話に登場する女性”アガウエー”から名前を取ってリュウゼツラン科・アガベ属と分類したからそうです。そしてチタノタは1982年に植物学者のハワード・スコット・ジェントリー氏が”チタノタ”という学名をつけたことでチタノタの名が認識されることになりました。

アガベチタノタ(Agave titanota)の品種は2つ?

「白鯨」や「姫厳竜」や「ブラックアンドブルー」など様々な名称のチタノタが今現在存在していますが、元々は大きく分類して、2種類の親株が始まりだと言われています。
それが「ランチョタンバー」「シエラミクスティカ」という品種になります。ランチョタンバーの特徴として、葉が青白く、葉が細いです。そして他の種類に比べ比較的大きく育ちます。
そしてシエラミクスティカの特徴は、葉が緑色で葉が丸みを帯びています。立派な鋸歯を持つのも大きな特徴になります。
※2019年に発表された学術より、ランチョタンバー系のアガベを”Agave titanota”、シエラミクスティカ系のアガベを”Agave oteroi“という学名に変更されています。
なので正確には、アガベチタノタとアガベオテロイに分類されますが、今回の説明では全て”Agave titanota(チタノタ)”という認識で統一しております。

アガベチタノタの種類は?

アガベチタノタの種類は大きく分けると、ランチョタンバー系とシエラミクスティカ系になります。しかし近年アガベの人気が故に、海外からの独自の名前が付けられ輸入販売することが増えきています。ここからは昨今市場で流通しているチタノタの名称や特徴について紹介します。

SPナンバーワン(農大ナンバーワン)

東京農大名誉教授だった故・近藤典生博士が、チタノタの中の選抜した種類で、日本におけるチタノタの元祖と言われるのがSPナンバーワン(農大ナンバーワン)です。真緑で肉厚があり短葉なのが特徴です。注意として、近年Pナンバーワンに類似している個体を勝手にSPナンバーワンと称して販売している業者もいるので気をつけましょう。

レッドキャットウィーズル/赤猫(Red Cat weezle)

日光に十分当てると葉が赤くなる特徴を持つのが、レッドキャットウィーズルです。美しい鋸歯や成長していくと大きくうねった棘で、荒々しい雰囲気を醸し出しことから、最近ではゴリ猫と呼ぶこともあります。

シエラ・ミクスティカ(FO-076)

チタノタの元祖と言われている品種なのが、シエラ・ミクスティカ(FO-076)になります。葉は丸みを帯びており、少し黄味がかった鮮やかな緑色の葉が特徴です。FO-076の名前の由来は、当時採取したフェリペ・オテロ氏の頭文字をとり、そして管理Noが76番だったことから、FO-076と呼ばれていたのではないかと言われています。

ブラックアンドブルー(Black&Blue)

青みがかった葉色と黒い鋸歯が特徴なのがブラックアンドブルーです。また成長するとボール状に葉形がまとまっていくことから、別名「ブルーボール」と呼ばれています。青と黒のシックな色味がとても渋くワイルドで、チタノタの中でも人気の高い種類です。

スナグルトゥース(Snaggletooth)

緑色と淡い緑色の葉色のコントラストが美しく、葉が短く丸くコロンとした姿が可愛らしい特徴をもつのがスナグルトゥースです。可愛らしい見た目と対照的に鋸歯はうねるように伸び荒々しく、そのギャップで人気が高い品種になります。

白鯨

チタノタの中でもトップクラスの人気を誇る選抜品種で、ボール状に巻き込むような葉と真っ白で豪快な鋸歯が特徴的なのが白鯨です。

黒鯨

分厚い葉とトップスピン付近の鈍く光る黒い鋸歯が特徴を持つのが黒鯨です。また長くうねる鋸歯や肉厚の歯がぎっしりと詰まり、バランスのいいボールフォルムを形成しているもの特徴の一つです。

姫厳竜(Dwarf)

肉厚かつ丸葉で、鋸歯が大きく、濃淡のある葉色の特徴を持つのが姫厳竜です。ボール状に育ちやすい種類で大変人気な品種です。たまに「厳竜」と「姫厳竜」と2種類を目にすることがありますが、比較的に小さい個体の「厳竜」を「姫厳竜」として区別しているところもあります。

ソーラーエクリプス/夕映巌竜(Solareclipse)

新しい葉に季節斑という黄色の斑が現れ、姫厳竜と同様に荒々しい鋸歯が特徴を持つのがソーラーエクリプスです。葉が開いて育つのも特徴の一つです。

ホワイトアイス(White Ice)

青白く肉厚で丸みを帯び、面積の広い葉の特徴を持つのがホワイトアイスです。またホワイトアイスの特徴として、チタノタの中では大型種に分類され、成長すると40~60cmくらいまで大きくなりフォルムは、シエラ・ミクスティカのようで、ランチョタンバー系の葉色や波打つ褐色のトゲも特徴的です。

ハデス

最近人気急上昇している品種がハデスです。特徴として、トップスピンが「鋭く」「長く」「黒い」という三拍子揃っています。

シーザー

近年ではハデスと並び人気のある種類で、子株ですら高額で取引されているのがシーザーです。圧倒的な存在感のある鋭いカマのような鋸歯が特徴的です。

ブラックファイヤー/黒炎/黑火焰

成長点に近い葉が、黒棘である特徴を持つのがブラックファイヤーです。また新しい葉が増えていくにつれ、黒棘は白色に変色してのも特徴です。黒棘が黒い炎のように見えることから黒炎や黑火焰と呼ばれています。

フィリグリー/フィリグリーデビル

FO-076の綴化もしくは、ハイブリッドによって誕生したと言われているのがフィリグリーです。成長点が複数あり、更に個体によっては成長形状が異なり、縦に積みあがっていくタワータイプと横に広がる多頭タイプの2種類が存在しています。悪魔的な見た目からフィリグリーデビルとも呼ばれています。

おすすめのチタノタは?

おすすめのチタノタを3つ紹介します。

①白鯨

鋭く長いトップスピンはもちろんのこと、肉厚で幅広の葉に纏う強烈でうねる鋸歯や、綺麗なグリーンの葉に映える、白い棘のコントラストの美しい姿からスタイリッシュで大変人気な品種です。

②ブラックアンドブルー

青白い葉色と黒光した鋸歯のコントラストがかっこいい品種で、年々人気が上がってきています。

③姫厳竜

コンパクトで整ったフォルムや美しい葉色を持ち、最近人気が上がってきている品種です。

まとめ

アガベチタノタの種類や白鯨や姫厳竜など特徴や見分け方を紹介しました。
品種が多いアガベですが、一つ一つの品種に魅力があります。自分好みのアガベを見つけてみませんか。