武骨ながらも美しい。アガべの人気種と育て方のポイント

かっこいいという言葉が似合う観葉植物のアガべですが、今回はそのアガベの人気種と育て方のポイントについて紹介していきます。

男ゴコロをくすぐる。武骨でかっこいいアガベ

リュウゼツラン属の植物であるアガベの原産地は、メキシコや南アフリカです。
葉を縁取るように連なるギザギザの部分は鋸歯(きょし)と呼ばれ、色も大きさもさまざまです。そしてシンプルな見た目やユーニークな見た目も特徴で、インテリアグリーンとしても人気ですが、ここ数年で庭の植栽としても人気が高まってきています。

お気に入りを見つけよう。アガベの人気10種

チタノタ

チタノタは、鋭いトゲと、大きめなギザギザの鋸歯が特徴的です。アガべの中でも非常に人気が高い品種となり、愛好家の中では、葉の幅や鋸歯の色の異なるものをコレクションしている人もいるほどです。大きく成長するにつれて、その武骨な姿がよりかっこよく見えてきます。

笹の雪(ささのゆき)

笹の雪は、白い絵の具で描いたように縁取られた葉が特徴的です。中には、葉の表面にもラインが入っているものあり、大きく育った株姿は、アート作品のように美しいです。笹の雪を育てる上で注意すべき点は、蒸れに弱いため、水やりのときに株の上から水をかけるのは避けるようにしましょう。また梅雨や雨の続く時期に屋外で育てている場合は、雨が当たらない場所に移すようにしましょう。

アテナータ

アテナータは、他のアガべと違い明るいライムグリーンの葉が広がり観葉植物っぽさが強く、また鋭いトゲや鋸歯がないのが特徴です。アテナータの葉はとても柔らかいため、折れやすくなっているためアテナータを移す際には、気を付けるようにしましょう。またアテナータは直射日光で葉焼けをしやすいので、強い日光は避けたほうがきれいに育ちます。

雷神(らいじん)

雷神は、ロゼット状に広がる肉厚で青みを帯びたライトグリーンの葉に、赤みの強い茶色の鋸歯があるのが特徴的です。小さなサイズからも販売されておりますが、大きく成長すると1メートルくらいまで育ちます。水やりは控えめのほうが、締まった姿に育ちます。

吉祥冠(きっしょうかん)

吉祥冠は、シンプルな見た目で、初見では雷神に見える場合もあります。しかし、個体差はありますが、「吉祥冠」のほうが葉の色が青白く、鋸歯は茶色が強く焦茶色をしています。また吉祥冠は、他の種類と比べると育てやすい種類なので、アガべを初めて育てるという人にもお勧めです。

王妃雷神錦(おうひらいじんにしき)

王妃雷神錦は、幅が広く肉厚な葉がロゼット状に広がっています。小型種で白い斑が中央に入って華やかさもある美しいアガべです。他の種類に比べると小型なので、ベランダや窓辺など置き場所が限られている場合でも飾りやすいの魅力的です。また子株が吹くので、株分けで増やすことが可能で群生させて育てるのもお勧めです。

キュービック

キュービックは、他のアガべと異なり、葉が重なり合ったような独特な形状をしていて、葉裏に鋸歯があります。また鋸歯とトゲが茶色く鋭いのも特徴的です。

ホリダ

ホリダの葉は、薄めで細長い形をし鋸歯が細かく縁取っています。またその鋸歯は若いうちは茶色く、成長するにつれて白みがかった淡いグレーのような色へ変わるのが特徴的です。ホリダは、鋭いトゲがワイルドで、武骨さと美しさを兼ね備えたアガべということもあり「チタノタ」と同様にとても人気のある品種になります。

五色万代(ごしきばんだい)

五色万代は、別名でロファンサ錦とも呼ばれており、葉のストライプが黄色と緑で5色に彩られているのが特徴的です。また五色万代は子株で増やすことが可能で、栽培が難しいこともなく育てやすい品種になります。

マクロアカンサ

マクロアカンサはメキシコが原産のアガべです。マットで青白い葉や、シャープで細長い葉が特徴的です。また一番の特徴は、葉先にある鋭く太いトゲです。鋭いトゲがあるため、マクロアカンサを移す際にはそのトゲには気をつけましょう。

かっこいいアガベを育てるために。知っておきたいポイント

かっこいい種類も多くインテリア性の高いアガベですが、育て方次第では、間延びしたり葉が開いたりしてしまいます。ですのでここでは、アガベの水やりなど知っておきたい基本的な管理方法について紹介していきます。

・水やりは土が乾いてからたっぷりと

乾燥した環境を好むアガベは、毎日水やりをする必要はありません。水やりを行う際は、土が乾いているのを確認した上で、鉢底穴から流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。「笹の雪」など種類によっては、湿度が苦手な種類もあるので、そのような種類は株の上から水をかけずに、水挿しなどで土に水をやるようにしましょう。

・子株はある程度育ってから株分けする

種類によっては子株が吹く場合があります。その場合は、すぐには株分けずにある程度育ってから分けるようにしましょう。株分けするときは無理やり分けるのではなく、株を傷付けないようやさしく行います。そして分けた株は新しい土に植えて、数日置いてから水やりをしましょう。また株分けの時期は冬は避けるようにし、春と秋の植え替え時に同時に行うのをお勧めします。

・健やかに育てるために欠かせないのが、風

風通しが悪い環境は、病害虫の原因になります。その為屋外でも湿度が高く風通しが悪い場所で育てるのは避けましょう。室内の場合は、こまめに換気をしたりサーキュレーターを使用するなど空気を循環させることをお勧めします。またクーラーや暖房は直接風が当たりすぎないよう調整するようにしましょう。

・置き場は日当たりの良い場所

屋内、屋外どちらで育てる場合も、日当たりの良い環境でアガベを管理するようにしましょう。可能なら春から秋は庭やベランダなど屋外で育て、冬は室内へ取り込むのがお勧めです。しかし、5月から真夏にかけては直射日光に要注意です。直射日光が強すぎる場合は、屋外ならば遮光ネットを使用したり、室内ならレースカーテン越しに置いたり、また窓から離したりするようにしましょう。

・冬越しは寒さ対策が必須

寒さに強いアガベもありますが、霜に一度でも当たると傷んでしまいます。そして一度傷んだ部分は戻ることはありません。ですので、冬の寒い時期は、室内で育ててあげることをお勧めします。

インテリアとも好相性。参考にしたいアガベの飾り方

シンプルでかっこいいルックスのアガベは、それ単体でもインテリアのアクセントになりますが、以下ではさまざまな観葉植物と合わせておしゃれに飾った好例を紹介していきます。

・挿し色のブラウンが映える、落ち着いたコーディネート

白、グレー、ブラックを基調としたクールな雰囲気のインテリアに、アガベやサボテンといったシンプルな植物を配置します。そこに流木などの雑貨やサボテンのトゲ、そしてアガべの鋸歯のブラウンが加わることで、温かみが加わりグッと洗練された雰囲気になります。

・小物を使って高低差をつけて飾る

雑貨を使用し高低差をつけることでメリハリが出ます。背丈が低い植物の場合でも高さを出すことで日当たりの確保ができるというメリットもあります。しかし窓辺に飾るときは、窓ギリギリに配置すると窓の開閉時に鉢を落としたり、冬は寒かったりするので、シェルフやスタンドなどの雑貨をうまく利用しながら落下や寒さから守るようにしましょう。

・ショップのようなディスプレイは、ライトにひと工夫アリ

レールを上手に使用し、また植物専用のLEDライトを使用することで園芸店やインテリアショップのディスプレイのようになります。

まとめ

武骨ながらも美しいアガべの人気種と育て方のポイントについて紹介しました。
アガベは初心者にも丈夫で育てやすい植物となっておりまたインテリアとも好相性の観葉植物です。この記事をきっかけに、一度アガベを育ててみてはいかがですか?