多肉植物は秋に害虫が増えます。夏の高温で活動が鈍っていた虫が、気温が下がって過ごしやすくなると一気に動き出すためです。しかも秋は株が締まって葉が密になる時期で、葉の隙間に入り込まれると気づきにくくなります。この記事では、秋に増える害虫の種類と、見つける前に手を打つ方法をまとめます。
秋に動き出す三つの害虫

この時期に多いのは、カイガラムシ、アブラムシ、そして土の中のネジラミ(サビダニ類やコナカイガラムシの根に付くタイプ)です。いずれも汁を吸うタイプで、見つけたときにはすでに数が増えていることが多い相手です。
- カイガラムシ:葉の付け根や株元の白い綿状のかたまり。動かないので汚れと見間違えやすい
- アブラムシ:新芽や花芽に群がる。秋に伸びた柔らかい部分を好む
- ネジラミ:根に付く白い粉状のもの。地上部は原因不明の生育不良として現れる
見つけるコツは「株元」と「鉢を持ち上げること」
葉の表面ばかり見ていると見落とします。秋の点検は、株元と葉の付け根、そして鉢を持ち上げて鉢底穴をのぞくのが基本です。特にネジラミは地上からは見えないため、植え替えのときにしか発見できないことがほとんどです。
水をやっても葉のハリが戻らない、日照は足りているのに色が悪い、といった原因の見えない不調が続くときは、根を疑って一度抜いてみる価値があります。
植え替えとセットにするのが一番効率的

秋は植え替えの適期でもあるので、予防と点検をまとめてしまうのが現実的です。抜いた株の根を確認し、白い粉が付いていれば古い土を落として洗い、新しい用土に植え替えます。このとき土に浸透移行性の粒剤を混ぜておくと、その後しばらく予防が効きます。
薬剤を使わない場合は、古い土を持ち越さないことが最大の予防になります。使い回しの土は虫の卵ごと引き継ぐことになるため、少なくとも被害が出た鉢の土は再利用しないでください。
見つけた後の対処
数が少なければ、綿棒やピンセットで物理的に取り除くのが確実です。範囲が広い場合は薬剤に切り替えますが、気温が高い日中の散布は薬害が出やすいので、朝夕の涼しい時間に行ってください。
取り除いた後は、同じ場所に再発していないかを2週間ほど追って確認します。カイガラムシは卵が残っていると再び湧くため、一度で終わったと判断しないほうが安全です。
よくある質問
Q. 室内の多肉にも害虫は付きますか?
A. 付きます。むしろ風が動かず天敵もいない室内のほうが、いったん入り込むと増えやすい環境です。屋外から取り込むときに株元を確認してください。
Q. 予防の薬剤はいつ入れるのがいいですか?
A. 植え替えのタイミングが最も効率的です。用土に混ぜ込む形なら、散布より効果が長く続きます。
Q. 白い綿のようなものは全部カイガラムシですか?
A. ほとんどはそうですが、多肉自身が出す白い粉(ブルーム)と見間違えることもあります。指でこすって取れる位置に偏って付いているならカイガラムシを疑ってください。
秋の害虫対策は、駆除より発見が勝負です。植え替えのついでに根まで見る習慣をつけておくと、冬に持ち越さずに済みます。